2019年4月より導入された新たな在留資格「特定技能」で今まで困難だった建設業で外国人労働者が働くことができるようになりました。
担い手不足が懸念される建設業において外国人労働者は貴重な人材と期待されています。しかしながら、受け入れには認定企業へのハードルなど課題も多くあります。
今回、国土交通省が制度開始後初めて、「建設特定技能受入計画」の認定を発表しましたので、建設分野における「特定技能」の概要と認定企業のご紹介をいたします。
建設分野における在留資格「特定技能」での外国人材受入れに当たっては、受入企業は外国人に対する報酬額等を記載した「建設特定技能受入計画」について、その内容が適当である旨の国土交通大臣の認定を受けている必要があります。
○ 主な審査基準は以下のとおりです。
(1) 同一技能の日本人と同等額以上の賃金を支払うこと
(2) 特定技能外国人に対して、月給制により報酬を安定的に支払うこと
(3) 建設キャリアアップシステムに登録していること
(4) 1号特定技能外国人(と外国人建設就労者との合計)の数が、常勤職員の数を超えないこと
○ 特に[1]の審査にあたっては、大都市圏その他特定の地域への集中を防止する観点から、同一技能の日本人の標準的な報酬額とのチェックを行い、必要な場合には、是正の指導を行うこととしています。
制度開始後初めて、「建設特定技能受入計画」の認定を受けた企業(令和元年 7月30日国交省発表)
所在地 | 職種(試験区分) | 送出し国 | 人数 | 基本給(月額) | |
1 | 静岡県 | 鉄筋施工 | ベトナム | 1人 | 230,000円 |
2 | 神奈川県 | コンクリート圧送 | ベトナム | 4人 | 280,000円 |
3 | 東京都 | 内装仕上げ | ベトナム | 1人 | 230,000円 |
4 | 千葉県 | 内装仕上げ | 中国 | 1人 | 243,250円 |
5 | 神奈川県 | コンクリート圧送 | ベトナム | 2人 | 265,500円 |
<参考> 建設分野における2号技能実習生の平均賃金:168,201円/月、 外国人建設就労者の平均賃金:221,343円/月
(平成30年度 外国人建設就労者受入事業に係る受入状況実態把握調査)
※ なお、「建設特定技能受入計画」の認定後、出入国在留管理庁にて、在留資格の認定や変更許可に係る審査が行われることとなります。国土交通省の「建設特定技能受入計画」認定をもって、1号特定技能外国人の受入れが決定したということではありません
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